2004年8月6日
フサムさんは1970年生まれ。バスラ大学医学部を卒業されています。
彼の父親もヒロシマに来られたことがあり、平和資料館で見た原爆の被害をフサムさんに語っておられたそうです。平和資料館の帳面には父親のマフムード・サーリッヒ・アブドゥルナビさんの感想が次のように記されています。
「(原爆の)人々に及ぼす影響は恐ろしい」
父親から31年ぶりにヒロシマに来られたフサムさんは、8月6日の集会で次のように話されました。
原爆投下のこの日、世界は戦争と破壊の結果を思い起こさなくてはなりません。戦争というものがもたらすものが何であり、瞬時にして文明と人類が破壊されうるということを。 私の国では、人々が−とりわけ子どもたちが−戦争と経済制裁のために死につつあります。戦争と経済制裁は、劣化ウラン弾(DU)の使用によって環境汚染を生み出し、また安全と生活必需品の不足、そのうえ、栄養失調や感染病や悪性腫瘍などあらゆる種類の健康問題の急増という結果をもたらしています。 私の国は子どもが人口の50%を占めていますが、その子どもたちが死につつあるか、死を待っています。子どもはどの社会にとっても未来の要石です。その意味で私たちは未来を失いつつあります。 戦争は夢すらも変えてしまうのです。イラクの子どもたちは絵を描いてと言われたら、戦闘機や戦車が人々を殺戮するところを描くでしょう。しかし、より良い社会への希望を失ってはいません。 ヒロシマは<再生>の象徴です。偉大な精神で、被爆者は死と破壊を乗り越えてきました。今日この集会に多くの被爆者が来ておられますが、彼らのあらゆる困難と恐怖を乗り越えてきた勇気に感動を覚えます。 ヒロシマは平和を呼びかける最良の場所であり、私にとってもイラクで苦しむ人々を理解するための最善の場所です。私は、ヒロシマとヒロシマの人々がイラクの子どもたちの顔に微笑みが戻ってくるようお手伝いいただけると信じています。 全世界が地球のあらゆるところから、戦争をなくすようヒロシマと連帯すべきだと思います。 |